南極点でくらす1年間のきろく

アイスキューブニュートリノ望遠鏡のWinterover(越冬観測員)として、1年間南極点のアムンゼン・スコット基地に滞在しています。家族、友達のみんな、まだ生きてます。

ボスがC-130でやってきた

最後にすげえ写真がきます。期待してください。

僕とジョンの直属のボスがアムンゼン・スコット基地にやってきました。 これからIceCubeの運用に加えて、3人でシステムのハードウェアの更新を始めます。 忙しくなりそうです。

科学者やエンジニアを南極点まで運んでくれるのは、主にアメリカ科学財団と契約しているニューヨーク州空軍です。 ここしばらく、C-17やC-130といった輸送機の不調が続いていて、南極点に向かう人たちがニュージーランドやマクマード基地で缶詰になっていました。 天候不順や機体の不調で予定がメチャクチャになるのは、もはや名物のようです。 みんなそれぞれにネタにして笑ってます。 そもそも公式のアナウンスも、機体が”proper busted”だから飛べないとか、スケジュールが”definitely delay”とか笑かしにかかってきてたりします。

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スキーを履いた特別仕様でやってきます。

午前3時着の深夜便でボスがC-130にのってやってきました。 輸送機が到着するのは久しぶりです。 南極点の夏の空には常に太陽が昇っているので、午前3時といえど昼と何も変わりません。 次に”夜”になるのは数ヶ月先です。

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左手の掘っ立て小屋が”国際線ターミナル”です。

気温と気圧が低すぎるために、エンジンを止めると再始動するのが難しいらしく、C-130は乗客を降ろすとすぐに帰る人達を乗せて飛んでいってしまいます。 実際この日、4発のエンジンのうち、駐機中にひとつが止まってしまいました。 そのあとどうなったかは知りませんが、飛んでいったはずなので大丈夫だったのでしょう。

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すげー

プロペラ機っていいですよね。すきです。

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この仕事やりてぇ