エジプトはナイルの賜物
ここにやってくる前、いろんなひとに越冬するにあたっておすすめの本がないか聞いてました。 なんやかんや聞くだけ聞いてほぼ自分が読みたい本だけ持ってきましたが、知り合いの意見を参考にしたものもあります。
そのひとつがヘロドトスの「歴史」です。
いわゆる「エジプトはナイル河の賜物」発言で有名なやつです。逆にそれ以外、むかしギリシャのへん(?)のおっさんが書いた歴史の本ってことしか知らないですが。
なぜ採用したかですが、理由は3つあります。
- 絶対、無駄に長い。(長い間読める。)
- 何回読んでも頭に入ってこなさそう。(何回でも読める。)
- でもまあ、岩波文庫だからきっとためになるだろう。
ここ最近になって、読み始めたばかりです。
始めのほう、独特な書き方に慣れなくて困惑しました。 例として、以下はミュルソスなる人物の説明をする一文です。
アルカイオスの子ベロスの子ニノスを父とするアグロンが、ヘラクレス家の一統でサルディスの王となった最初の人物であるが、ミュルソスの子カンダレウスは、その最後の王であった。(「歴史(上)」ヘロドトス著/松平千秋訳、岩波文庫)
いったい一文で何世代、何百年まとめる気でしょうか。
まあでも、基本的には、いまのとこ思ってたよりずっと面白いです。
ただ時折、「~の理由を私は知っているが、ここに書くのは憚(はばか)られるのでやめておく」といった記述が目に付きます。 ヘロドトス、なんか感じ悪いですね。