南極点でくらす1年間のきろく

アイスキューブニュートリノ望遠鏡のWinterover(越冬観測員)として、1年間南極点のアムンゼン・スコット基地に滞在しています。家族、友達のみんな、まだ生きてます。

どこにいるのアーニー

アムンゼン・スコット基地の建物のレイアウトは櫛の形状に似ています。 ながーいメインの部分にウィングと呼ばれる寝室棟がいくつか連なっています。

この、ながーいメインの部分の廊下はバートとアーニーが24時間体制で掃除をしてくれています。

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アーニーとバート

バートとアーニーはルンバにつけている名前のことです。

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在りし日のアーニー。みんなから慕われています。

1月20日のことです。ぼくたちのアーニーにたいへんなことがおきてしまいました。

アーニーの行方がわからなくなってしまったのです。

(たぶんどっかに詰まってるんでしょうが、そんなことは関係ありません。) 基地の人たちが全力でふざけはじめました。

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”家族が心配しています。見つけたらどうか連絡してください。”

ルンバの充電器アーニーの家があった場所にははじめ、”見つけたら連絡して”みたいなかんたんなメモが貼られました。 だれかが、そこにカーネーションとロウソクを置いたのを皮切りに、どんどんみんなの悪ノリがエスカレートしていきます。

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きょうのようす。

ルンバの充電器アーニーの家の前には花や交換用カートリッジが添えられ、アーニーを慕う詩が捧げられています。アーニーの誘拐犯を名乗る人たちからのメッセージまで貼られています。

しまいには捜索隊まで結成されました。

1週間たったきょうもまだ見つかっていません。どこにいるのアーニー?